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性能が悪い場合に見直すべき設定項目

 ここで取り上げるのは、環境依存の問題です。
 PCにインストールしている外部のソフトや、ネットワークの接続環境や、OSのパッチの当たり具合といった環境に依存して大幅に性能が劣化することが多々あります。
 環境依存というものは、作者の環境では発生しなかったり、発生条件が不明瞭である場合が多々ありますので、これといった決め手になるような仕組みは不可能です。
 また問題が発覚した時点で対策を打っているので、実装時期も設計思想もバラバラであり、いろんな場所に対策設定が散らばっております。
 このページでは、少しでもその分かりにくさが解消できればと思い、まとめてみました。

右クリックメニューの表示が遅い

主にウィルススキャンソフトが原因であることが最多ですが、他のソフトが原因であったことも少なくありません。
オプションの、[インターフェイス]→[コンテキストメニュー]で、当該の右クリックメニューの[シェルアイテムを表示]をOFFにしてください。

ファイルリストで、ダブルクリック/Enterキーでファイルを開こうとするが遅い

オプションの、[リスト]→[動作]→[Enterキーや、ダブルクリックでコマンド実行する際の動作]で[汎用型のシェル実行]を選択する。
制限事項がありますので、詳細はヘルプを参照ください。

マイコンピュータや、ごみ箱で、自動更新が止まらない

Windows updateの適用状況によって発生したケースと、ごみ箱/削除を監視しているソフトが原因であったケースがあります。
オプションの、[リスト]→[自動更新]→[環境依存の不具合対策]で対象のフォルダーのチェックボックスをONにしてください。
※有名オンラインストレージソフトでも類似の現象が見られましたが、こちらは未対処です

自動更新の反応が遅い

オプションの、[リスト]→[自動更新]→[自動更新の遅延時間]を短く設定してください。
初期値は、速度の遅いHDDを基準に500ms設定しています。(2000年頃のノートPC用のHDDが基準)
近年の高速なHDDやSSDの場合は、もっと短い設定にしても問題がない場合が多く、100ms程度にしておくと快適になります。
なお55ms以下は、Windowsのタイマー精度を下回るためAs/Rの使用している遅延処理が追いつかなくなります、5,000件までの更新通知はストックしますが、それ以上は破棄します。
※Excelなどのように、1回の「上書き保存」という動作で、属性変更/新規作成/リネーム/削除/リネーム・・・十数個の通知を送ってくるアプリもありますので、更新の遅延時間を極端に短くする場合はご注意ください。
 作者の常用設定は100msです。

詳細表示が遅い

詳細表示で表示するカラムの種類によって、表示速度が遅くなることがあります。(速度向上のインデックスが良く使われるものしかOS側でフォローされてないため)
メインメニュー→[表示]→[表示設定]→[詳細表示の設定]で、表示するカラムを変更してください。
また、この画面で「取得に時間がかかる項目」は、これは遅いカラムであるとOSが目印をつけているカラムがありますので、これらの表示をスキップします。(非表示だとバグ扱いされるので、SKIPと表示します)

マウスカーソルをファイル合わせると固まる

シェル拡張ソフトが原因で、ツールチップの表示が遅くなっていることが原因です。
オプションの、[リスト]→[動作]→[チップヘルプの取得情報]で、[応答の速い情報のみ]か[なし]にしてください。

大量にタブを開いた状態で終了すると、次回の起動が遅い

オプションの、[リスト]→[動作]→[リストがアクティブになるまで走査しない]のチェックをONにしてください。
また、[バー]→[タブ共通]→[終了時のタブを復元する]/[ネットワークのタブを復元する]/[仮想フォルダーのタブを復元する]などの変更を検討してください。

ネットワークが不安定で、頻繁に固まる1

オプションの、[全体]→[ネットワーク]→[ネットワークにアクセスする前に、ネットワーク先が有効であるか確認する]をONにしてください。
事前にPINGを発行するようになり、ネットワーク先の死活状況を事前に確認します。

ネットワークが不安定で、頻繁に固まる2

オプションの、[リスト]→[表示]→[ステータスエリア]→[ネットワークでもディスク容量を取得する]のチェックをOFFにしてください。
注意書きにあるとおりですが、この設定をONにすることは推奨していません。

ネットワークの表示が遅い

ネットワーク接続が安定しているなら、オプションの、[全体]→[ネットワーク]→[ネットワークにアクセスする前に、ネットワーク先が有効であるか確認する]をOFFにしてください。
事前にPINGを発行しているので、速度を犠牲にしています。

特定の拡張子のあるフォルダーの表示が遅い

オプションの、[リスト]→[アイコン]→[アイコンの取得]→[特定の拡張子のみ簡易アイコンを使う]にカンマ区切りで、問題となっている拡張子を指定してください。

全般的にアイコン取得が遅い

取得するアイコン画像が不正確になりますが、これらの設定は速度向上に繋がることがあります。
オプションの、[リスト]→[アイコン]→[アイコンの取得]の画面で、 [簡易アイコン]モードや、[exe,lnk,ico,cur,sln,ani,scr以外のアイコン画像は1回しか読み込まない]設定を検討してください。

オーバーレイアイコンの取得が遅い

OSで扱えるオーバーレイアイコンは15個しかなく、オンラインストレージのシェル拡張ソフトや、バージョン管理のシェル拡張ソフトで取り合いとなっています。
ものによっては2種類インストールした時点でお互いに取り合い、システム全体の性能を落としている原因になっている場合があります。
オプションの、[リスト]→[アイコン]→[アイコンの取得]→[オーバーレイアイコンの取得方法]などで緩和させてください。
レジストリ操作などで、順番を指定するなどの対処を行ってください。
※OneDriveなどのように勝手に最優先にしてしまうソフトが多数あります

外部コマンドを実行するたびに待たされる

オプションの、[全体]→[動作]→[起動時に外部コマンドをキャッシュして呼び出しを速くする]で、あらかじめディスクキャッシュに読み込ませることができます。
この設定をONにした上で、外部コマンドの実行で待たされる場合は、メモリ不足によるディスクキャッシュのスワップアウトが発生しているので、メモリ増設かメモリの使い方の調整を推奨します。
外部コマンドは数十~数百KB程度の、一般的に小型軽量に分類されるアプリケーションなので通常は問題になりえません。
すでにPCが悲鳴を上げている状態と考えてください。

ドラッグ&ドロップの際にもたつく

外部の拡張ツール類のインストール状況によって問題が発生することがあります。
オプションの、[全体]→[動作]→[ドラッグヘルパーを表示する]をオフにしてください。

コマンド実行がもたつく(エディタで開く、ランチャやお気に入りなどの、スクリプト系のコマンド)

時間のかかるスクリプトや、同時実行可能なスクリプトの制限で待たされる場合は増やしてください。
オプションの、[その他]→[起動制御]→[同時実行するスクリプトの数]は、最大50個まで増やせます。

右クリックメニュー/切り取り/コピー/貼り付けで落ちる
ファイルリストで、ダブルクリック/Enterキーでファイルを開こうとすると落ちる

落ちる原因は、何らかのシェル拡張ソフトが悪さをしているものと考えられます。
主にウィルススキャンソフトが原因であることが最多ですが、オンラインストレージ(オーバーレイアイコン)、圧縮フォルダー、仮想ネットワーク、ウィンドウの自動整列ソフト、マウスジェスチャソフトが原因であったことがあります。
あと、ありがちなところだと「送る」に脆弱性を持ったソフトがあってもダメです。
(※某老舗ファイラーの報告事例が飛びぬけて多いので併用の際にはご注意ください)
またDLLプリロードの脆弱性を持ったシェル拡張ソフトがインストールされており、システムへの攻撃や乗っ取りが可能な状態になっているとAs/Rは自分自身をアプリケーションエラーでわざと落としています。
この場合は「DLLプリロードの脆弱性を残している版の差分」を配布しておりますので、こちらを適用してください。

何も操作していないのに落ちる/極端に速度が低下する(フォルダツリーを表示している場合)

圧縮フォルダー/ネットワークプレースのシェル拡張ソフトが原因で発生したことがあります。
インストールしているソフトの更新や、使用の中断などを検討してください。
オプションの、[全体]→[動作]→[圧縮フォルダー/ネットワークプレースを使う]をオフにすることで回避できたケースもありますが、効果がなかったケースもあります。
先方の仕様によるので緩和策のひとつと考えてください。