[ヘルプTop] [戻る]

統合アーカイバDLLによる圧縮/展開等(ArcPack)

 統合アーカイバDLLのバージョン表示、圧縮/展開(解凍)、書庫と自己展開形式の相互変換を行うコマンドです。
 元々5つのコマンドに分かれていたものが統合されました。

※統合アーカイバ仕様のDLLを利用しているため、32ビットアプリケーションです。
 統合アーカイバ仕様のDLLがインストールされていない環境では使用できません。

コマンドライン

 ArcPack.exe [オプション]

オプション
オプション説明補足
/info 動作モードを「統合アーカイバDLLバージョン情報」モードで開きます。 動作モードを省略した場合は、こちらを指定したものとみなします。
/unpack 動作モードを「書庫の展開」に切り替えます。 /t、/s、/fの指定が有効になります。
/pack 動作モードを「ファイルの圧縮」に切り替えます。 /t、/s、/fの指定が有効になります。
/MakeArchive 動作モードを「自己展開から書庫に復元」に切り替えます。
/MakeSelfExtract 動作モードを「書庫から自己展開へ変換」に切り替えます。
/t タブ一覧リストの表示 未指定の場合は「他のタブのフォルダー」ボタンが表示されます。
/s[=N] Nは整数、コンボボックスへの選択項目の相対番号です。
未指定の場合は/s=0が指定されたものとみなされます。
初期ターゲットから指定されたN番目の項目を選択する相対指定になります。
実体のない仮想フォルダーの場合は(マイコンピュータやコントロールパネルなど)
ターゲットリストに含まれませんので、実際のタブの並びと異なる場合があります。
ご注意ください。
/f[=N] Nは整数、初期フォーカス位置を指定します。
未指定の場合は/f=2が設定されたものとして扱います。
0:コンボボックス
1:タブ選択するリスト
2:書庫ファイル名
※/tが指定されていないと0になります。
※圧縮ファイル名の自動生成の場合は/tが指定されているかを判定して0/1を割り振ります。

対応アーカイバDLLのバージョン

UNLHA32.DLL ver1.33以上 UNLHA32.DLL はMicco氏が作成されたソフトウエアです
CAB32.DLL ver0.76以上 CAB32.DLL は 宮内 邦昭氏が作成されたソフトウエアです
TAR32.DLL ver2.35以上 TAR32.DLL は 吉岡 恒夫氏が作成されたソフトウエアです
UNZIP32.DLL ver0.76以上 UNZIP32.DLL は shoda T.氏が作成されたソフトウエアです
ZIP32J.DLL ver0.32以上 ZIP32J.DLL は 吉岡 恒夫氏が作成されたソフトウエアです
UNZIPSFX ver0.01以上 UNZIPSFXは 吉岡 恒夫氏が作成されたソフトウエアです
UNARJ32J.DLL ver0.32以上 UNARJ32J.DLL はMicco氏が作成されたソフトウエアです
UNRAR32.DLL ver0.05以上 UNRAR32.DLL は亀井 哲弥氏が作成されたソフトウエアです
Ish32.DLL ver0.37以上 Ish32.DLL はnonki氏が作成されたソフトウエアです
Bga32.DLL ver0.24以上 Bga32.DLL は木村 利靖氏が作成されたソフトウエアです
Jack32.DLL ver0.12以上 Jack32.DLL は木村 利靖氏が作成されたソフトウエアです
Yz1.DLL ver0.21以上 Yz1.dll はK.INABA氏が作成されたソフトウエアです
UNBEL32.DLL ver0.30以上 UNBEL32.DLL は島田 啓史氏が作成されたソフトウエアです
UnGCA32.DLL ver0.08以上 UnGCA32.DLL は天野 晃治(私です(^^;)が作成したソフトウエアです
7-zip32.dll ver9.20以上 7-zip32.dll は秋田 稔氏が作成したソフトウエアです

※対応DLLが減ることはあっても増えることはありません。
※必要バージョン番号が変わる可能性があります。
※著作権は各DLL作者にあります。

統合アーカイバDLLバージョン情報

 統合アーカイバDLLのバージョン情報をまとめて表示します。
 一部環境設定が行えるDLLが存在しますが、基本的には状態の確認用です。
 As/Rリリース時に動作確認を行った統合アーカイバDLLのバージョン番号は前述の表の通りです。

本体とのインターフェイス
転送モード通信内容
なし なし
起動条件:なし
その他コマンドラインオプション:なし


圧縮モード

 同じ名前の書庫が存在した場合の動作は、アーカイバDLLによって動作が異なりますのでご注意ください。

本体とのインターフェイス
転送モード通信内容
1回目のD&D 選択ファイル
2回目のD&D 出力先フォルダー(2画面モードのみ受信)
WM_COPYDATA 独自フォーマット
共有メモリ 呼び出し元がアイドル状態を待って共有メモリを開放しますので、メッセージループを持たないコマンドは利用できません。
また、起動条件などは環境変数で渡されます。
起動条件:実体を持つディレクトリ、ファイルかディレクトリの選択あり


格納先フォルダーの指定

 コンボボックスは探索型自動補完コンボボックスです。履歴(20個まで)を保持します。
 また、存在しないパスを指定した場合はフォルダーを新規作成します。

 登録フォルダーボタンを押すことによって、お気に入りバーの項目をメニューで選択できます。
 お気に入りバーは、初回起動時のSetting.exeで作成されます。この機能は「ユーザーフォルダー\Bar\Favorite」以下のスクリプトファイルを列挙します。
 なお、お気に入りバーに登録されているスクリプトの中で、Runコマンドが使用されているものしかここでは展開できません。
 複数のパスを持てる復元スクリプトや、拡張子判別コマンドのスクリプトなどが呼び出されても、パスが不明だからです。

 他のタブのフォルダーボタンを押すことによって、他のタブのパスを入力することができます。
 (タブグループが存在する場合は、各タブグループのアクティブタブが対象となります)

アーカイバオプション

書庫内にファイルを追加

 下記のモードのときに有効になります。
LHA
ZIP
7z
BGA

新規で書庫を作成して上書き

 下記のモードのときに有効になります。
YZ1(上書き確認あり)
CAB(上書き確認あり)
TAR(上書き確認なし)
ISH(上書き確認なし)
JACK(上書き確認なし)

書庫ファイル名

 選択したアイテムが1つの場合は書庫ファイル名に初期値がセットされます。
 ファイルの場合は拡張子が除去され、フォルダーの場合は拡張子が付与されていてもそのままセットされます。

1個ずつ個別に圧縮

 選択ファイルを1個ずつ個別に圧縮します。
 書庫ファイル名は、選択ファイルの拡張子を除去して、書庫の拡張子を付与します。

拡張子もファイル名に含む

 1個ずつ個別に圧縮する場合は自動でファイル名が決められますが、その際の拡張子の扱い方を指定します。
 なお、フォルダーもファイルも区別しないで拡張子を除去してしまうので、ご注意ください。

処理開始時に出力先を開く

 ファイル処理を開始する直前に、ファイルの出力先フォルダーを新しく開きます。

※書庫個別の圧縮オプションに関しては、難易度の高いものはないものとして割愛します。

展開モード


本体とのインターフェイス
転送モード通信内容
1回目のD&D 選択ファイル
2回目のD&D 出力先フォルダー(2画面モードのみ受信)
WM_COPYDATA 独自フォーマット
共有メモリ 呼び出し元がアイドル状態を待って共有メモリを開放しますので、メッセージループを持たないコマンドは利用できません。
また、起動条件などは環境変数で渡されます。
起動条件:実体を持つディレクトリ、ファイルかディレクトリの選択あり



解凍先フォルダーの指定

 コンボボックスは探索型自動補完コンボボックスです。履歴(20個まで)を保持します。
 また、存在しないパスを指定した場合はフォルダーを新規作成します。

 登録フォルダーボタンを押すことによって、お気に入りバーの項目をメニューで選択できます。
 お気に入りバーは、初回起動時のSetting.exeで作成されます。この機能は「ユーザーフォルダー\Bar\Favorite」以下のスクリプトファイルを列挙します。
 なお、お気に入りバーに登録されているスクリプトの中で、Runコマンドが使用されているものしかここでは展開できません。
 複数のパスを持てる復元スクリプトや、拡張子判別コマンドのスクリプトなどが呼び出されても、パスが不明だからです。

 他のタブのフォルダーボタンを押すことによって、他のタブのパスを入力することができます。
 (タブグループが存在する場合は、各タブグループのアクティブタブが対象となります)

自己解凍型ファイルの扱いの注意点

 自己解凍型のファイルも実行しないで解凍することができます。
 用途としては、インストーラーを起動しないで解凍したい場合や、出所不明の自己解凍ファイルなど実行したくないけど解凍したいケース(こういう不用意な行為はお奨めしかねますが)があるかと思います。
 ただし、拡張子による判別を行えないので、どの形式で圧縮されているか、書庫DLLで片っ端からチェックして解凍処理を行います。その順番により、書庫のタイプを誤判別する場合があるので、ご注意ください。
 チェックする順番は下記のとおりです。
 LHA>ZIP>CAB>TAR>GCA>RAR>BGA>ARJ>Yz1>7z

※誤検出する例
 cabの自己解凍書庫の中身にLHAの書庫が格納されているケースなど、UNLHA32.DLLの書庫検出に引っかかります。

アーカイバオプション

 解凍画面内の設定項目について解説します。
 統合アーカイバDLLの差を極力意識しないで済むようになっていますが、一部動作が異なりますのでご注意ください。
 なお、各種DLLがレジストリで動作指定されている場合、そちらを優先しますのでご注意ください。

書庫内のフォルダーを有効

7z 設定は無効です
ARJ書庫内のフォルダーが有効になります
BELフォルダーが扱えないため対象外
BGA書庫内のフォルダーが有効になります
CAB書庫内のフォルダーが有効になります
GCA設定は無効です
ISHフォルダーが扱えないため対象外
JACKフォルダーが扱えないため対象外
LZH書庫内のフォルダーが有効になります
RAR書庫内のフォルダーが有効になります
TAR書庫内のフォルダーが有効になります
Yz1設定は無効です
ZIP書庫内のフォルダーが有効になります

新しいファイルのみ

 新しいファイルのみ解凍します。
7z 上書き確認ダイアログが常に表示
ARJ上書き確認ダイアログが常に表示
BEL上書き確認ダイアログが常に表示されない
BGA上書き確認ダイアログ抑制
CAB上書き確認ダイアログ抑制
GCA上書き確認ダイアログが常に表示
ISH上書き確認ダイアログ抑制
JACK上書き確認ダイアログが常に表示されない
LZH上書き確認ダイアログ抑制、フォルダー作成確認ダイアログ抑制
RAR上書き確認ダイアログ抑制
TAR上書き確認ダイアログが常に表示されない
Yz1上書き確認ダイアログ抑制
ZIP上書き確認ダイアログ抑制

マルチボリュームを連続解凍

 マルチボリューム形式(分割書庫)はCAB形式のみサポートしています。
 このチェックが入っていると、マルチボリューム形式のCABファイルが解凍できるようになります。

ファイルごとにフォルダー作成

 書庫ファイル名を参考にして新規フォルダーを作成し、その中に解凍します。
 Yz1,Bel,Jakの場合「ファイルごとにフォルダー作成」は無効になります。

フォルダー1個なら作らない

 解凍したファイルのルートがフォルダー1個の場合、そのフォルダーを除外して解凍します。

末尾の数字は削除

 拡張子を除いたファイル名の末尾に数字が指定されていると、それを除去してフォルダーを作成します。

処理開始時に出力先を開く

 ファイル処理を開始する直前に、ファイルの出力先フォルダーを新しく開きます。

※補足

 Jack/CABのマルチボリュームの場合は、分割ファイルを1つ指定するだけで結合できます。
 Ver.8.6.0.0より拡張子がzip/jar/nar/xpiは7zとして認識し、exeの種類の判定にはUnzip32.dllを使用します。
 Apple社のMacや(文字コードがUTF8)、Delta64モードで圧縮されたzipファイルが増えてきたため、文字化けやタイムスタンプのトラブルの少ない7zip32.DLLを利用して展開します。

自己展開から書庫に復元

 自己解凍形式のexeファイルから、通常の書庫ファイルに変換します。
 統合アーカイバDLLで作成された自己解凍形式以外のファイルは、対象外とさせて頂きます。
 選択アイテムが変換可能な形式でない場合、一覧には表示されませんし、作成開始ボタンもアクティブになりませんのでキャンセルで画面を閉じてください。
 変換可能か否かの判定を、本体側で行ってこの画面を出さないようにすればスマートなのですが、どうしても統合アーカイバ仕様のDLLのロードが必要になるため本体から分離されています。

※統合アーカイバ仕様DLLで作られた実行ファイルではない場合、書庫ファイルの生成に失敗する場合があります。

本体とのインターフェイス
転送モード通信内容
1回目のD&D 選択ファイル
WM_COPYDATA 独自フォーマット
共有メモリ 呼び出し元がアイドル状態を待って共有メモリを開放しますので、メッセージループを持たないコマンドは利用できません。
また、起動条件などは環境変数で渡されます。
起動条件:実体を持つディレクトリ、ファイルの選択あり
その他コマンドラインオプション:なし

書庫から自己展開へ変換

 書庫ファイルから自己解凍ファイルを作成します。
 変換が可能な形式は、LZH,ZIP,BGA,CABです。
 選択アイテムが変換可能な形式でない場合、一覧には表示されませんし、作成開始ボタンもアクティブになりませんのでキャンセルで画面を閉じてください。
 変換可能か否かの判定を、本体側で行ってこの画面を出さないようにすればスマートなのですが、どうしても統合アーカイバ仕様のDLLのロードが必要になるため本体から分離されています。

※統合アーカイバ仕様DLLで作られた書庫ファイルでない場合、ファイルの生成に失敗する場合があります。

本体とのインターフェイス
転送モード通信内容
1回目のD&D 選択ファイル
WM_COPYDATA 独自フォーマット
共有メモリ 呼び出し元がアイドル状態を待って共有メモリを開放しますので、メッセージループを持たないコマンドは利用できません。
また、起動条件などは環境変数で渡されます。
起動条件:実体を持つディレクトリ、ファイルの選択あり
その他コマンドラインオプション:なし