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タブレット支援バー

 本格的なWindowsファイラーの系統で、タブレット機での操作を考慮されたソフトが世の中に存在していないようなので、タブレット支援バーについては若干詳しく説明します。
 かなり実験的な取り組みの機能であり、今後の方向性を検討する「つなぎ」の意味の機能であることを、あらかじめご理解のほどよろしくお願いします。


 従来よりも格段に簡単な操作をすることを目的とするものですが、試験的に作られた面があるため自在にカスタマイズするにはハードルが高く「上級者がより楽をするための機能」という位置づけになっています。
 (世の中にあまり例がないので、極めてゆるい仕様であり、スクリプトで大抵のことが実現できますよと例示的な意味合いを含んでいます)

タブレット機の目的と従来との考え方の違い

 As/Rで今までもっとも重視していたユーザー層は、コンテンツ制作側、つまり何らかのファイルを作成することを重視している立場になります。
 タブレット機の場合、自然に画面を触るという距離感がもっとも違う点でして、コンテンツ制作よりも、コンテンツ消費の方に軸足があります。
 寝っころがって映画を鑑賞したりとか、ネットを見たり、ドキュメントを参照したりとか、そういった自由度の高い閲覧スタイルが強みですので、必然的に使い方が全く異なるジャンルのユーザー層をターゲットにすることになります。

タブレット機の操作体系

 デスクトップ環境と比べて、タブレット環境では想定している操作のシナリオが全く異なります。
 どういった操作を抑止するか、以下に列挙しますので参照ください。
 操作系統が全く異なるので、別のソフトのような感覚で使用することをお奨めします。
  • 右クリックをしません
  • 誤操作しそうになるのでドラッグもしません
  • ほとんどキーボードに触りません
  • 基本的にボタンを押す操作だけで完結します
  • 誤操作が怖いので、複数選択できません(ファイル操作時はチェックを付けたものを対象とする)
  • 埋め込みリネームとかしません
※いわゆる長押しでの右クリックメニューや、フリックといった操作はタッチAPI対応が必要なので機能が実装されていません。

タブレット支援バーの考え方

 タブレット機で使いやすくするための「まとめ設定セット」であり、ユーザー定義バーの延長で特殊用途向けに調整された機能です。
 つまり、ほとんどの動作をスクリプトで制御しておりますので、こと細かにチューニング・カスタマイズすることが可能です。
 もちろん自由度の代償で、カスタマイズを行うには難易度は高めなので、凝ったことをしたい方はご注意ください & ご了承ください。
 (例えばWindows 8以降の方は、スクリプトを修正してファイルをコピーしたら「コピーしました」と喋らせたりするのも面白いでしょうし、モードごとに背景画像を切り替えても良いでしょう)

タブレット支援バーの致命的な欠陥

 個人的にはダラダラ作業する用途だと手放せない機能になりましたが、決して万人向けの機能ではありません。
 「市場調査」や「つなぎ」である以上、幾つかの制限があります。

●設定した内容が失われる場合がある

  1. デスクトップモード(ユーザーさんがカスタマイズした状態)
  2. タブレット支援モード
  3. デスクトップモード(As/Rの初期値を基にした固定の設定値)
 このような順番で切り替えた際に、1の設定状態に戻りません。
 デスクトップモードに切り替えたときの設定状態も、デフォルト設定を基にした設定値になっているためです。
 元に戻すためには、_ChangeDesktopMode.txtを適切に設定してやる必要があります。
※タブレット機の場合、どのような設定が適しているのか試行錯誤ができるようにするため、このような仕様になっています。

 各モードでどういう設定に切り替わってしまうのか、モード切り替えスクリプトファイル内に詳しく記載しておりますので、参照してください。
 オプションのどこそこ、メインメニューのどこそこを切り替えるという記述があります。

●ツールバー画像が小さくてタッチパネルで押しにくい

 ツールバーのカスタマイズ画面で大きいアイコンにすることができます。
 ライブラリで管理されている範囲なので、今回はあえて手を付けませんでした。

本機能のカスタマイズは難易度は高め

 簡単に操作させることが目的ですが、スクリプトでの記述が前提なのでハードルは高めです。
 本作のスクリプトなんぞ、かなり低機能ですので慣れるまでの辛抱だと思います。

モードの構成

 大きく分けて、デスクトップモード(デフォルト環境)とタブレット支援モードの2種類があります。
 タブレット支援モードは、さらに4つのモードを持っています。

・デスクトップモード(デフォルトの環境)
・タブレット支援モード
 ┣ ファイル管理モード
 ┃ アイテムを選択して、何かしらの操作を行う
 ┣ シェル実行モード
 ┃ シングルクリックでシェル実行を行う
 ┣ 編集モード
 ┃ シングルクリックでテキストエディタを起動する
 ┗ ビューアーモード
   シングルクリックで各種ビューアーを起動する

 多くのケースで、ファイル管理モードとビューアーモードのみで使用されるイメージです。

タブレット支援バーの構成

 タブレット支援バーの正体は、ユーザー定義バーの10番ですが、特定用途向けに専用チューニングを施したものになっています。
 ユーザー定義バーとは異なり、誤操作を防止するために簡単に編集できるようにはしていません。
 カスタマイズを行うには、該当ディレクトリにあるスクリプトを編集する必要があります。

ユーザーディレクトリ
 ┣ Bar(各種ユーザー定義バーの管理領域)
 ┣ Menu(各種メニュー定義の格納ディレクトリ)
 ┣ Script(各種スクリプトの格納ディレクトリ)
 ┗ Tablet(タブレット支援バー関連の管理ディレクトリ、アイコンキャッシュ/キャッシュインデックスファイル生成)
   ┣ Icon(各スクリプト用のアイコン画像)
   ┗ TabletAssist(1.各モードへの切り替えスクリプトの格納ディレクトリ)
     ┣ EditorMode(2.編集モードの際に表示するスクリプト)
     ┣ FileManageMode(3.ファイル管理モードの際に表示するスクリプト)
     ┣ ShellMode(4.シェル実行モードの際に表示するスクリプト)
     ┗ ViewerMode(5.ビューアーモードの際に表示するスクリプト)

●1.各モードへの切り替えスクリプトの格納ディレクトリ

ファイル名概要備考
_ChangeDesktopMode.txt デスクトップモードへの切り替え 通常のデスクトップ環境用の設定に切り替えます。
以下のモード切り替えで、多くの設定項目が一括で書き換えられるので、設定を復元する際には設定のエクスポートしたもので復元する必要があるかもしれません。
_ChangeTabletMode.txt タブレット支援モードへの切り替え 表示されていなければ、タブレット支援バーを表示させます。
現在のモードに従い、ファイル管理モードやビューアーモードなどに切り替えます。
※本機能の全ての起点になるので、しつこいくらいに確認メッセージが表示されます。邪魔に感じられましたらスクリプトを編集して、メッセージを消してください。
※設定のエクスポート機能で、あらかじめ設定のバックアップを取っておいてください。
_FileManageMode.txt ファイル管理モードへの切り替え チェックボックスはアイテムチェックモードで、ダブルクリックでコマンド実行します。
リスト上のアイテムを選択して、コマンドスクリプトを実行するという操作の流れになります。
_ShellMode.txt シェル実行モードへの切り替え チェックボックスはOFFで、シングルクリックで即座に関連付け実行を行います。
コマンドスクリプトは、タブレットで使用可能な表示モードの切り替え系から抜粋したものになります。
_EditorMode.txt 編集モードへの切り替え チェックボックスはOFFで、シングルクリックで即座にエディタを開いて編集します。
コマンドスクリプトは、編集に特化した表示モード切り替え系のものになります。
_ViewerMode.txt ビューアーモードへの切り替え チェックボックスはOFFで、シングルクリックで即座にビューアーを開きます。
コマンドスクリプトは、コンテンツ消費に特化した表示モード切り替え系のものになります。

●2~4.各モードのコマンドディレクトリ

※ユーザー定義バーとは異なり、他のディレクトリ階層への移動はできませんので、ご注意ください。
(フォルダー作れば下にはもぐれるけど、上に行けません)
ディレクトリ名スクリプト名機能概要
FileManageMode Copy選択されているアイテムをクリップボードにコピーします
Cut選択されているアイテムを切り取ります
Delete選択されているアイテムを削除します
※確認メッセージの有無は、ごみ箱のプロパティで設定してください
Edit選択されているファイルを編集します
FileNew新しくファイルを作成するポップアップメニューを表示します
Menu選択されているアイテムのコンテキストメニューを表示します。
何も選択されていない場合は現在のディレクトリのコンテキストメニューになります。
MkDirディレクトリを作成します
Pack選択されているアイテムを圧縮します
Paste現在のフォルダーに貼り付けます
Property選択されているアイテムのプロパティを表示します
Refresh現在のフォルダーを更新します
Rename選択されているアイテムをリネームします
SelectAll全選択/解除を行います
Undo1つ前の状態に戻します
Unpack選択されているファイルを展開します
Viewer選択されているファイルをビューアーで開きます
ShellMode Icon Image Lサムネイル(大)に切り替えます
Icon Image Mサムネイル(中)に切り替えます
Icon Mアイコン(中)に切り替えます
Mode Contentsコンテンツモードへ切り替えます
Mode Detail詳細表示に切り替えます
Mode Iconアイコン表示に切り替えます
Mode Tile並べて表示に切り替えます
Sort Date日付順へ切り替えます
Sort Name名前順(高速)へ切り替えます
EditorMode Icon Image Mサムネイル(中)に切り替えます
Icon Mアイコン(中)に切り替えます
Mode Detail詳細表示に切り替えます
Mode Tile並べて表示に切り替えます
Sort Date日付順へ切り替えます
Sort Name名前順(高速)へ切り替えます
ViewerMode Icon Image Lサムネイル(大)に切り替えます
Icon Image Mサムネイル(中)に切り替えます
Icon Mアイコン(中)に切り替えます
Mode Contentsコンテンツモードへ切り替えます
Mode Iconアイコン表示に切り替えます
Mode Tile並べて表示に切り替えます
Sort Date日付順へ切り替えます
Sort Name名前順(高速)へ切り替えます
※選択対象の「アイテム」とは「フォルダー」「ディレクトリ」「ファイル」を含みます。