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導入のメリット

一覧性能の比較

 エクスプローラーとの比較結果です。
 図で示せば多く語る必要はないと思います。

 調査結果を視覚で見やすいように100万個のテキストファイル(全半角混在のファイル名)が存在しているフォルダーを開きました。
 OSはWindows7で、インストール直後のまっさらな状態です。(As/Rの表示数の制限は無制限、自動更新無効化などの安全装置は全てOFFにしています)
 いずれもディスクの性能の影響を受けないよう、十分ディスクキャッシュが有効になった状態、つまり純粋なアプリケーションの性能が比較できる状態で計測しています。


 こちらは、タスクマネージャーのスクリーンショットです。
 一覧の表示にかかる性能の差が一目瞭然だと思います。
 無論、表示性能は一覧表示だけではありませんが、ファイルのリネームや追加/削除といった「更新」はグラフがはみ出すほど差がつくので、ここでは割愛させていただきます。

※条件によって更に性能の差が開きますし、設定によって縮まる場合もあります。
※本スクリーンショットはVer.5.0時点のものであり、現在はさらに差が開いております。

グラフの見方

観点概要As/Rエクスプローラー
グラフの高さ CPUコアの有効利用度
(高い方が使用コア数が多い)
4コア(8スレッド)使用 ほとんど1コア(2スレッド)使用
グラフの横幅 応答速度
(狭い方が表示にかかる時間が速い)
応答速い 応答遅い
グラフの面積 処理にかかる負荷量
(狭い方が負荷が少ない)
負荷少ない 負荷多い
赤い線の面積 カーネル処理負荷量
(狭い方が他のタスクに影響を与えにくい)
他に影響を与えにくい 他に影響を与えやすい

 もちろんコンピューターよりも人間様の方が動作速度は圧倒的に遅いので、ソフトウェアの性能が全てではありません。
 作業効率の向上という切り口の方が遥かに重要です。
 しかしながら、PCの性能を数倍に向上させるというのは簡単にできる事じゃありませんし、これだけ速度差があるのだからエクスプローラーを使わない選択肢もありだと思います。
 もっと詳しい情報を参照したい方は「一覧の表示速度」を参照ください。


補足1

 最近のエクスプローラーは性能が上がっているという指摘をいただきましたので、Windows 10 20H2でスクリーンショットを撮り直しました。(Windows 11 22H2まで同様)
 根拠は割愛させていただきますが、エクスプローラーの性能が大きく上がったのではなく、単に1度表示したフォルダの情報を中々解放せず、メモリを無駄遣いして体感速度を上げるように変更されたものと思われます。
 例えば、バックグランドでファイルをコピーしている間モタモタすることがありますが、エクスプローラーで「閉じたはずのフォルダ」をメモリに保持していて、こちらのリストを更新しようとCPU1個占有するという現象が観測できます。

 また上記の記事の執筆時点よりもCPU性能もメモリ性能も、大幅に向上しているため錯覚している部分も大きいと思います。
 さらに並列処理化が進み、エクスプローラーとは別名のプロセスでもバックグラウンド動作しているので、合計するとXP時代のエクスプローラーよりもCPU負荷は増えており、電力当たりの性能が低下しているシーンも少なくないと思います。

※上記のグラフを再現しようとしましたが、エクスプローラーの場合は100万ファイルだと更新頻度を「低」にしても画面からはみ出して計測不能でした。
 A/Rの場合、30万ファイル程度だと元の数字が小さすぎて誤差の方が大きくなるので正確ではありません。
 (タスクマネージャの更新単位時間が長すぎるため、本来は上に伸びているグラフが横に広がって見える)
 まぁウチの方が不利になる分には構わないですが、参考までにどうぞ。




補足2

 2024年3月追記です。
 最近のWindows updateにてWindows 11(23H2後期)のエクスプローラーの一覧生成/更新反映の性能が、設定の組み合わせによってAs/R並みにすることが可能になった模様です。
 As/Rの初出から12年ほど経過しておりますが、率直に健闘を称えたいと思います。

※この時点でのエクスプローラーは並び順などの違いで性能が相当ばらつきます(数十~数千倍の差が出ます)ので、高性能状態を維持した使い方は困難です。
 例えばグループ化に種類順などのシェル情報や、詳細カラムのファイルのメタ情報のソート順を組み合わせると性能向上の効果が限定的です。
 またリストに並んでいる項目数によって、一覧更新時のソートをしないように切り替えたり、履歴情報を破棄したり、情報の更新が止まったり、と通知もなにもなく挙動が変化します。
 これはバグ扱いしても良いと思いますが、あるべき姿の仕様が非公開であり詳細は不明です。


安定性

 Windows XP SP3、Windows 2008 Serverのエクスプローラーとの比較結果です。
 かなり劣悪なネットワーク環境で、通信エラーが頻発する環境での検証です。
 ダメな環境は、元を何とかしないとダメなのですが、アプリケーションの構造のメリットを示せる結果になったので紹介です。
※同種のトラブルはWindows 11時代(23H2)になっても健在です。

Windows XPエクスプローラー約1,000ファイル終了した時点で一斉に落ちて全滅
(デスクトップもろとも、他のウィンドウも道連れ
Windows XPAs/R約25,000ファイル終了した時点で1セット落ちた
4セット完了
Windows 2008エクスプローラー約4,000ファイル終了した時点で一斉に落ちて全滅
(デスクトップもろとも、他のウィンドウも道連れ
Windows 2008As/R全て無事に完了


操作性

 例を2つ提示しますが、これらはごく限られた例に過ぎません。
 こういった小さいことを、たくさんの積み重ねる事によって、さまざまな作業を速く、正確に、集中力を切らさず、楽に済ませる事ができるようになります。
 本ソフトウェアは、人間の作業効率を上げる目的のソフトウェアです。

「test.doc」「test.txt」「test.xls」というファイルを一度に編集する場合

  1. スタートメニューを開いて、Wordを立ち上げ
  2. Wordでファイルのあるフォルダーを開いて、ファイルを開く
  3. スタートメニューを開いて、メモ帳を立ち上げ
  4. メモ帳でファイルのあるフォルダーを開いて、ファイルを開く
  5. スタートメニューを開いて、Excelを立ち上げ
  6. Excelでファイルのあるフォルダーを開いて、ファイルを開く
 このように、ファイルを開いていかなければなりません。
 もしくは、マウスで操作した場合(Visata以降)
  1. エクスプローラーで「test.doc」を選択してダブルクリック
  2. エクスプローラーをクリックしてアクティブにする
  3. エクスプローラーで「test.txt」を選択してダブルクリック
  4. エクスプローラーをクリックしてアクティブにする
  5. エクスプローラーで「test.xls」を選択してダブルクリック
 これがファイラーだと、
  1. 「test.doc」「test.txt」「test.xls」を選択する
  2. 『拡張子を自動判別して編集する』コマンドを実行
     (最短だとマウス2回クリックか、キー2個押下で完了します)
 キーボードの押下回数や、マウスの移動距離、クリック数などは比較するまでもありません。
※Word、ExcelはMicrosoft社の製品です。

編集と閲覧を繰り返す場合

 HTMLファイルの編集を行う場合、閲覧と編集を繰り返すことになります。

□エクスプローラーと一般的な編集ソフトを使う場合

~編集開始~
  1. 編集ソフトで編集/保存
  2. ブラウザをクリックしてアクティブにする
  3. ブラウザを更新(ブラウザを更新)
  4. 編集ソフトをクリックしてアクティブにする


□As/Rで行う場合

 編集ソフトと、HTMLビューアを並べて閲覧できるようにウィンドウを配置する
 また、HTMLビューアはタイムスタンプを監視して自動更新するように設定しておく

~編集開始~
  1. 編集ソフトで編集/保存(HTMLビューアは勝手に更新されるので、確認は視線の移動だけ)


 どちらが作業に集中できるかは、一目瞭然だと思います。


安全な運用、セキュリティ

 エクスプローラーと、As/Rの二つの画面を見比べてみてください。
 同じフォルダーであるのに、表示内容が全く異なります。


「実は悪意あるフォルダー」と「一見無害に見えるフォルダー」は同じフォルダーで、desktop.iniを加工して表示名を変えています。(※1)
「test.txt」に見えるものは「test.txt[半角スペース100個].bat」です。(※2)
「テストtxt.bat」と「テストtab.txt」は同じファイルで、「テスト[RLO]txt.bat」のようにRLO文字を挿入して偽装されたファイル名です。(※2)

 これらは決して特殊なことをやっているわけではなく、非常に手軽にできる攻撃ですらエクスプローラーで見分ける事は非常に難しいと言わざるを得ません。
 サンプル画像ではあまり手の込んだ事をしていませんが、アイコン画像も偽造してしまえば検出の難易度はさらに上がるでしょう。

 As/Rでは、一般的に悪意がある名称や、本来はファイル名として使えない文字が使われている場合に色分けをしたり(※3)、実体名を表示させる(※4)事ができます。
 また実行形式のファイルの拡張子は、初期状態から色分けを行うようにしております。

 もちろん、これらで防げない脅威はたくさん存在していますので、万全とはいえません。
 しかしながらOSからしてみると仕様どおりですから、これらの悪用を検出対象にしているセキュリティツールも見当たりませんので、安全なPCの運用をサポートする手段を提供しいるといって差し支えないでしょう。

※1
緑色は読み取り専用属性の色分けです。desktop.iniの設定を反映するには読み取り専用にする必要があります。
※2
橙色は悪意がありそうなファイルの色分け機能を使用しています。
※3
一覧性能ダウンの要因でもあるので、初期値では悪意がありそうなファイルの色分け機能はOFFになっています。
 例えばダウンロードしたファイルを検証したりする時など、必要に応じて切り替えるという運用を想定しております。
※4
実体名を表示するモード、仮想名称を表示するモードの使い分けができます。
 一覧表示機能の特長を生かした表現方法を、適宜切り替えて使い分けする運用を想定しています。


視認性

 近年(Windows 10以降)のエクスプローラーは「シンプルに見えるように」という方向性は理解できますが、視認性が悪化していたり、日常の作業に必要な情報が非表示になっていたりします。
 Windows11以降は、さらに必要な情報が減っています。
 エクスプローラーを普通だと思い込んでいると、作業効率が低い状態にあることに気づけないと考えておりますので、ごく一例を紹介させていただきます。
※上記の性能要件のようにMicrosoft社さんが、見直してくれたらうれしいなという願いを込めて書いてます。


 フォルダー7個、圧縮したファイルが6個で、Windows11の表示を切り取っています。
エクスローラー(Windows11)As/R

 主な違いは以下の通りです。
  1. 階層線の有無
     古典的な表現方法ですが、ルートからの階層の深さが一目でわかる、とても秀逸な表現方法だと思います。
     なぜエクスプローラーで廃止してしまったのかは分かりません。
     As/Rでは設定でON/OFFできます。
     最近、ディレクトリ構造を覚えられなくなった・・・という方は、この表示をONにしておくことをお薦めします。
    ※地図を見るのに、現在位置の明確になっていれば把握が速くなるという、人間のパターン認識の理屈です。

  2. 下位階層の有無を示す開閉ボタン
     Windows 10以降のエクスプローラーは設定で切り替えられなくなったと思います。
     キー操作中やマウスカーソルから離れるとフェイドアウトして消えます。
     一見して、下位階層の有無が分からないので、下位を見る必要があるか否か一覧で判断できず、あえて開こうと、手を動かさないと分からないというものになります。
     As/Rでは視覚効果よりもCPU負荷をかけないことを優先するとともに、ボタンを非表示にすることで作業効率が下がることを懸念して、あえて機能を削除しました。

  3. 共有ディレクトリのオーバーレイアイコン
     こちらも消えてしまった理由は定かではありませんが、表示が無いと共有ディレクトリが存在しているか否かすら分からないものです。
     As/Rでは設定でON/OFFできます。
     共有ディレクトリは、言うなればPCに対する穴です。
     無造作に共有ディレクトリを作りすぎている人にAs/Rを使わせたら、愕然としていたという事例もあります。

  4. ディレクトリと、書庫ファイルが見分けにくい
     よく似たデザインのアイコン画像が違うだけなので、非常に見分けにくいです。
     さらに高DPI環境で見分けるのは、至難の業と言って差し支えないでしょう。
     ディレクトリに拡張子を付けるという意地悪なサンプル画像ではありますが、As/Rではディレクトリの色分け機能があるので一目瞭然です。
     As/Rでは設定で色分けも制御できます。
    ※スクリーンショットでは拡張子の表示をONにしていますが、エクスプローラーの初期値は非表示になっているので7zipとzipの書庫は「一覧で見分ける方法がない」ということをご認識ください。
    zipや7zファイルに潜ませた悪意のあるファイルの見分けがつきにくいというものです。古典的かつ、頻繁に利用される攻撃手段ですので・・・

  5. フォント
     As/Rでは設定で好きなフォントを使用できます。

  6. ツリーの項目の表示間隔
     Windows11のエクスプローラーからコンパクトビューのON/OFFの2段階、As/Rはピクセル単位で細かく指定できます。