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 Ver.11おそらく最後の予告ネタ


 次期Windows10で、先頭が.(ピリオド)のファイルが作成やリネームができるようになるそうです。
 デフォルトで拡張子を表示しないという、悪用されまくってる脆じゃくsげふんげふん、仕様も何とかして欲しいものですが、なかなか難しそうです。

 知ってる人には今さら感が少なくないと思いますが、先頭が.(ピリオド)のファイルはUNIX系のOSでは隠し属性という意味があります。
 もちろんWindowsにはそんな制限も文化も無いのですが、拡張子を非表示にするというデフォルト設定によって、先頭が.(ピリオド)のファイルは意味不明なシロモノになるため不適切とも言えます、拡張子連動も微妙ですしというわけで、今まで非対応という扱いになってたんだと思います。
 ところが近年、WindowsとUNIXの融合と言いますか、UNIXが発祥のソリューションが増えて、MS社に買収されたりWindowsに取り込まれたり、あとはMS社以外がUNIXベースのシステムを持ち込んだりというわけで、先頭が.(ピリオド)のファイルを使うことが多くなってきたという背景があります。
 エクスプローラーで処理できないものだから、ファイラーの存在意義があった側面でもあります。
 これでまたファイラー作者を引退したら困るネタが1個減ったってぇもんです。実にめでたい。

 で、こちらとしてはFTPツールに良くある、「先頭が.(ピリオド)のファイルを表示しない」という設定を設けました。
 隠し属性と言う意味なんですから、表示が消せると便利ですよねという判断です。
 内部的な話をすると、これファイル名の一致を見ているのでパイプラインからはみ出す処理なので、この設定がONになってると表示速度が低下します。

 あと似たような用途で、SAMBAを使ってるNAS上にローカルサムネイルキャッシュを置いた場合、Windowsの隠し属性が付与できません。
 そのため、非表示にできないという問題があったのですが、こちらもファイル名の一致を見て非表示に設定できるようにしました。
 もちろん、この設定がONになってるとピリオドと同様に表示速度が低下します。



 あと、何で載ってなかったんだ?枠から、お気に入りやランチャー(ユーザー定義バー)で、アイテムを選択して右クリックメニューを表示した場合です。
 「フォルダ移動」とか「実行」とか色々な動作があるのに、何故か「開く」がありません。
 左ボタンクリックやEnterキーの「標準動作」ってやつですが、これを今回追加しました。



 あと告知っつーか、ユーザーディレクトリの扱いについてです。
 As/Rでは、扱いに困るめんどくさいものは「仮想フォルダー」扱いにして、対応不可という扱いにしています。
 対応を諦めたのがマイコンピュータ、マイネットワーク、ライブラリ、ごみ箱、コントロールパネルで、気合入れて対応したのがデスクトップです。
 デスクトップに対応するため、As/Rはプロトタイプの段階から消費メモリ量が2倍以上の140%ほど増加した(ファイル数に比例)という裏話もあり、色んな仕掛けと小細工が山盛りにあります。
 各仮想フォルダーにこだわっていくと、数も膨大にありますし際限が無いんですよね・・・

 で、今回の対象はユーザーディレクトリで、環境変数の%USER_PROFILE%といものです。
 この「ディレクトリ」は、かなり変わった挙動をする「フォルダー」でして、具体的には、デスクトップから遷移した場合と、C:\USERS\から遷移した場合で動きや取得できる情報が異なります。
デスクトップから移動C:\USERS\から移動
詳細表示のカラムが特殊な構成になる
(参照先など)
普通のディレクトリと同じ構成
複数のディレクトリを含むことができる単一ディレクトリ
上の階層を取得するとデスクトップ上の階層を取得するとC:\USERS\
表示がユーザー名に置き換わる表示がユーザーIDになる
 こんな感じで公式で運用ルールが明言されていない、怪しい動きをします。
 見た目で分からない細かいところも語ると、アイコンやオーバーレイの取得する先も微妙に違ってます。

 で、このユーザーディレクトリを検出したら、強制的にC:\USERS\配下へリダイレクトすることで、ユーザーディレクトリを一般ディレクトリ扱いになるように変更しました。
 残念なことに上の階層へ移動するとC:\USERSになっちゃいますし、フォルダ名がユーザーIDになったりと微妙な感じになりますが、仮想フォルダ扱いでろくに操作できないよりはマシという判断です。
 更新通知が異様に多いフォルダーなので仮想フォルダーだと全更新になるのが、一般ディレクトリなら差分更新通知で済むのも魅力ですね。



 最後に、Haswel以降で実装されているAVX2という、いわゆるCPUの拡張機能についてです。
 MMXとかSSEとかの延長線上にあるシロモノですが、最近流行ってるんですかね。
 チラホラ採用しているソフトが増えてきている気がします。
 ちなみに旧作のときSSE使ったら「ファイラーの癖にSSEって何すんだ?」と言われましたが、いくらでも用途はあるYO!です。

 現時点でも、コンパイラオプションをピロっと切り替えるだけで若干の性能アップがあるんで、有効にしたいな・・・というわけで差分版でリリースします。
 AMDのCPUで動作するのか?という疑問はありますが、とりあえずの様子見です。

 あと、おそらくVer.11からはみ出しますが、差分版も数が増えてきたので、シングルコア版とか、脆弱性あり版とか、本体と一緒くたに配布しちゃって、インストーラーなりアップデーターなりで簡単にインストールできるようにしたいなと、考えてます。
 意外と、シングルコア版のダウンロード数が無視できない数ですし、配布パッケージのバックアップも楽になりますし。
 ・・・なるべく早い段階で(苦笑)