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オマケ

※注意
 完全に、作者の立場の本音で語ってます。
 不適切な発言が多々含まれており、不快な気分になる場合もあります。
 ユーザーさんの立場で、こういう内容の発言をすると「こいつ何様?」と叩かれると思いますので、十分ご注意ください。


うまい要望の出し方

 まず「要望」というものはなんぞや?という所から語っていきます。

 公開作品が1~2本目の経験の少ない作者なら、便利な使い方に気が付いてないという可能性もありますが、ある程度のソフト作れるくらいの人は大抵がPCに関する知識が中級者以上である場合がほとんどです。
 ちょっとした「気づき」でオオバケすることもありますが、中々そういう機会には恵まれません。
 というのも作者が要るような機能なら大抵実装済みなわけで、無いっつーことは作者は「要らん」と考えている機能なわけですよ。
 もしくは、実装する手間を考えると、あまり欲しいと思わないかもしれません。

 つまり「作者の考えを覆す説得」というのが「要望」の本質だと思います。
 結構、これは大変な事です。

 ウチのファイラーは、ユーザーさんからのフィードバックをもとに、改良・改善・拡張を重ねているものです。
 しかしながら、全ての要望を網羅しているわけではありません。
 例えば軽量化、高速化、多機能化って、相互に矛盾した内容になるわけで、ほとんどの要望は色んなところと矛盾します。
 色んなしがらみを抱えながら、汎用性、一般性、実装にかかる作業量、有用性、応用性、社会性、緊急性など、それぞれの項目について「作者の主観」だけでランク付けされ、実装の優先順位が決められています。
 ユーザーさんの意見がそのまま通るなんてことは、ソース提供でもしてもらわない限り皆無と言って良いでしょう。

 また作者が欲しいと思わないものなんぞ「仕事でもない限り」作り続けられる訳がないと言って良いでしょう。
 私だって、タダ働きなんぞマッピラごめんです。
 フリーソフト公開する時間と技術力があるなら、スマホアプリの1本でも作って小遣い稼ぎする方が、よほど賢明ですからね。

 というわけで今回も、すごく生臭い表現ですが「いかに作者をやる気にさせて、作業をさせるか?」という内容になります。
 つまり先にも述べたとおり「要望」=「作者を説得すること」なんですね。



 というわけで、要望を作者の主観になるように誘導するのが、今の時代のグレートな要望の出し方になります。
 例えば、簡潔な書き方でも

 ○○という機能を実装すれば、△△や、□□のようなシーンでも利便性が向上します。
 また、◎◎のように応用することで、◇◇のような使い方も可能になると考えられます。
 ご検討のほどよろしくお願いします。

 長々と語る必要はありません。
 こんな感じで、メリットを語り、将来性を語り、応用方法などなど、筋道立てて、納得させることができれば、もはやユーザーさんの要望ではなく、作者の要望になるんですよ。
 理由をつける=納得させるというのは、作者に「この機能欲しい!」と思わせる事なんですね。

 要望内容を、作者も欲しいと思わせればしめたもの。
 時間がかかっても、何とか作りこもうと検討しはじめます。
 要は、目的意識を持たせ、動機付けることが重要なんですね。

 ・・・作者って実にめんどくさい生き物です。
 でも、これが「他人にやらせる」ことの本質の一部だと思いますけどね。




 そして、いくつか使ってはならないキーワードがあります。
 こういう言葉を使うと作者という人種の人はへそを曲げやすいので、使ってはなりません。

・○○のソフトのように・・・
 →○○というソフトを使ってください
  特にウチだと、○○というソフトの作者がこれを見たら嫌な気持ちになるだろうな・・・と思って、冷たくあしらいます。

・○○という機能がなければ使えません
 →貴方が使わなくても私は困りません

・至急実装してください
 →急ぐなら自分で作れば良いでしょう

・(既にある機能)をご検討ください
 →ヘルプ参照(以下省略)

 こんな風にすげなく返されちゃいます。
 もちろん、こういう回答をしない作者さんもいると思いますが、多かれ少なかれ心の中では似たようなことを考えていると思います。
 だって人間だもの。

 これらのキーワードの根底って、作者の立場になってみると当たり前なんですが、周りとトラブルを起こしたくない、個人であり、別に生活があり、片手間で、ささやかな厚意だけでやってることが、ユーザーさんには見えないですから、伝わらないんですよ。
 公人だと思ってる人すら、少なくないですからね。

 また反対に、ユーザーさんに「伝わってない」と言うのが、作者には分からないのです。
 例えば、ドキュメント書いてあるじゃないか、ヘルプに書いてあるじゃないか・・・とか、ユーザーさんの側からしてみると不条理極まりない物言いですよね。

 そして、こういう立場の食い違いに「じゃぁどなせーちゅーねん!」って逆切れするなら、まだやる気ある作者ですが、多くの作者さんはフェイドアウトしてます。
 メンテナンスされなくなって放置されてるソフトって、いっぱいありますよね。

 顔の見えないコミュニケーションは意思の疎通が取りにくいものだという事をふまえ、ネットの向こうの人の事を考えられれば、ほとんど問題にはなる事なんて無いです。
 近年、「フリーソフト」を取り巻く環境が劇的に変化しつつあり、ユーザーさんと良い関係を築きにくくなってるご時勢なんで、業界全体を見捨てないで頂けたら、末席にいるものとしてうれしい限りです。



 あと裏技です。
 手間がかかりますが、作者と友達感覚になっちゃえば大抵の要望は通ります。

 例えば、As/Rの前作の時代から膨大な数の建設的な意見(要望じゃない)を述べてくれてる方も居ます。
 ぶっちゃけ、私の好みよりも圧倒的に多くの機能やスタイルが反映されてると思います。

 他にもウチの掲示板などで、他のユーザーさんの質問に答えてくれてる方とか、完璧にエコヒイキしてる自覚もあります。
 神ならぬ、凡俗な人間ですもの、礼には誠意でもって応えたいと思いますよ。やっぱし。
 まぁ、とても生臭い人間模様です。