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難しそうに見えるカスタマイズ

オリジナルメニューを作ってみる


 メニューファイルの格納先は、「ユーザー情報格納ディレクトリ\Menu」配下に格納されています。
 一応サンプルで、UsrMenu1.txt、UsrMenu2.txt、UsrMenu3.txtと3つサンプルが用意されております。
 これらを呼び出すコマンドIDは、それぞれ41001、41002、41003と「ユーザー情報格納ディレクトリ\UserMenuCommand.txt」に定義されてますので、これをいじる事で変更する事ができます。

 さて、この説明で理解できた人は、おそらく半分も居ないでしょう。
 私だってこんな説明されたら聞き流します。

 というわけで、まずは簡単なところから、既存メニューのカスタマイズをやってみたいと思います。

表示メニューのカスタマイズ

 リストの下にある

 このボタンを押したメニューです。

 はっきり言って、この表示モードを切り替えるメニューって頭悪いですよね?そう思いません?
 作者が自分で言うのもアレですが、「詳細」で「縮小版(特大)」とか、見苦しいったらありゃしません。
 全コマンドを並べているので全組み合わせが可能ですが、使い物にならないような表示モードがあると言うあたりが初心者受けしない部分です。

 言い換えれば、きっちり自分が使いたいようにカスタマイズしなきゃ使いやすくならない、とっても手間がかかる、めんどくさいソフトなんですね。
 ここ、とても重要です。
 今度のテストに出ま(ry


 そんなわけで、要らない表示モードを消して、有用な表示形式で切り替えるようなものに変えちゃうカスタマイズをやってみようと思います。

 オプション画面で「_ViewMode.txt」を選択して、編集を開始します。
 (オリジナルファイルは、「アプリケーションのインストールフォルダー\InitTemp\Menu\_ViewMode.txt」に存在しています)


 こんな風に書き換えて保存します。


 ここで使っているメニュー定義をざっと説明しますと
SCRIPT <TAB> メニューの選択文 <TAB> スクリプトのフルパス指定
「SCRIPT」は、スクリプト呼び出しのメニューコマンドです。
 (他にもコマンドがあるので興味のある方はヘルプを参照してみてください)
 「%Script_dir%」は、置換マクロと呼ばれるもので「ユーザー情報格納ディレクトリ\Script\」を指し示します。

 Windows自体も環境変数などで、「%SystemRoot%」=「C:\Windows\System32」に変換されるものと似たようなものと考えていただいて差し支えありません。
 こういう置換マクロが使用される理由は、「ユーザー情報格納ディレクトリ」から相対指定になるので「他の環境に持ち運ぶのが楽チン」というメリットがあるからです。

※「ユーザー情報格納ディレクトリ」は、オプションの「その他→起動制御」で設定されています。


 次に、呼び出されるスクリプトファイルを作成します。
 このスクリプトは、バーにD&Dして作られるスクリプトとは、ちょいと毛色が違います。

 オプションで「スクリプトコマンド」画面を開き、「全てのスクリプトを編集する」にチェックを入れます。
 そして、「スクリプトの格納フォルダーを開く」ボタンを押してください。

 このフォルダーに、以下のテキストファイルを作ってください。
 保存するときは、文字コードをUNICODE(UTF-16)にしてください。
 (日本語以外でも使えるようにするために、多言語対応の文字コードを使う必要があります)

ファイル名:view_detail
ファイルの中身
PostMessage=32904
PostMessage=32911

ファイル名:view_detail_list
ファイルの中身
PostMessage=32902
PostMessage=32911

ファイル名:view_easy_detail
ファイルの中身
PostMessage=32903
PostMessage=32911

ファイル名:view_largelist
ファイルの中身
PostMessage=32901
PostMessage=32912

ファイル名:view_list
ファイルの中身
PostMessage=32901
PostMessage=32911

ファイル名:view_thumb
ファイルの中身
PostMessage=32901
PostMessage=32923


 あと、余談ですが、

ファイル名:view_thumb
ファイルの中身
PostMessage=32900←この数字を変える
PostMessage=32923

 このような記述にすると、エクスプローラーの縮小版表示に近い形になります。
 こちらは、一部動作に制限があるので隠し機能扱いとなっています。



 いきなり意味不明になったと思います。
 この「PostMessage」というのは、本体に「このコマンドIDを実行しろ 」と命じるコマンドです。
 つまり、この数字が「アイコン表示にしろ」とか、「一覧表示にしろ」とかのコマンドの正体なのです。

 この数字と、コマンドの紐付けは、本体がインストールされているフォルダーにあるAllCommand.txtに記述されています。
 まぁ、3千行ぐらいあるんで、あーこういうもんがあるのね・・・ぐらいで流しておくのが正解です。
 必要なコマンドを、エディタの検索機能で探すと良いでしょう。

 で、あらかじめ用意しておいたサンプルファイルがこちら(sample.7z)になります。
 これは、ご自身で作られたものと比較して間違いが無いか確認するために用意したものですので、できれば自力で頑張ってみてください。



まとめ

 ここまで読んで「めんどくせぇ」とか「最初からこういうメニューを用意しておけよ」とか思った方、貴方の意見は正しいです。
 しかし今回の設計方針は、機能を細分化して自由に組み合わせができ、「掛け算」でカスタマイズの幅を広げる事で、自由度を高めています。
 つまり今回作成した、6種類の表示モードを用意しておくのと、4×6=24通りの表示モードを用意しておくのと、どちらが自由度が高いかは比較にならないでしょう。
 そして、慣れてくるとこんな風に「掛け算」で機能を増やしていく考え方が、他にもたくさん存在している事が、だんだん見えてきます。

 もちろん、その中には役に立たないものも山盛りありますし、特定の人だけにマッチするものもあるでしょう。
 作者なんか、「一覧」や「詳細」「縮小版」「大きいアイコン」など、主要な表示モードの大部分が不要です。
 要らないものは好みで排除しちゃって良いのです。むしろ推奨してます。



さり気に重要な補足

 実は、メニュー定義ファイルのサンプルは、ユーザーさんが作られたもっと優秀なサンプルが存在しています。
 関連ツールのページからダウンロードしてください。
 今回紹介した記事も、そちらを念頭に書いてます。改めて謝辞を申し上げます。